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フローマインド14  夢を持つ生き方

2022.04.27

夢を持つ生き方  (辻秀一メソッドより)


■        目標は認知、夢はライフスキル

今日のテーマは「夢を考える」です。
僕らは認知の脳で生きていると、夢の前にほぼ「目標ありき」です。見える目標、そして期限を決めて、何をしなければいけないかを考えて、それができるかできないかの根拠を明確にして、認知の世界で目標に縛られて、いつも心が持っていかれています。


 

それを悪いとは言っていません。

目標設定も重要ですし、期限を決めることも重要。PDCAサイクルを回す。


これもとてもとてもとても大事なことだと思います。それはビジネスでもスポーツでも同じです。

 

目標を否定する気はさらさらありませんが、目標だけを考えた時に、本当に「揺らがず・とらわれず」の心で、フローな状態で、その目標に向かうすべての行動が本当にできているという自信がありますか。

 

目標を立てれば、本当にフローで、それに向かう自分自身のパフォーマンスが最大化にできているんでしょうか。

 

それができているのであれば、私は何も否定はしません。

目標の価値もすごく高いですし、目標によって人聞はエネルギーが生まれるのも嘘ではありません。私はどちらかというと目標は認知的なので、するべきことの内容を明確にするためには必要だと思っています。それは人間にとって大事です。

 

パフォーマンスは、内容「何を」という部分と「どんな心で」という、この2つで決まっています。

目標を設定す るということは、この認知的な「何をするのか」行動の内容の部分を明確にしていくために必要なことだと思います。

 

試合に勝つというのが目標ですから「じゃあ、そのために何をするのか」ということなのですが、もう1個、我々はすべてのパフォーマンスに心の問題があります。

目標自体でフロー化が起こるかというと、目標には意味がつきすぎているので、下手すると「できるか・できないか」とか「なんでそれをやらなきゃいけないのか」とか、認知がいろいろ邪魔して意味がついてきます。

目標も意味づけの意味だるまみたいになってきて、本当にフローでその目標に向かえていないケースがある。なので、さまざまなライフスキルを駆使しながらも目標に向かつてするべきこと、目標に向かって何をしなきゃいけないのかをさせる「心づくり」が必要なのではないかというのが私の提案です。

 

そうなった時に、「夢をただ考える」だけで人聞は気分よくなりませんか。

ただ、それがストレートに言いたいのです。

 

■        夢を考えることに価値がある

子どもの頃に「夢を持とう」とか、「自由に夢を描こう」とか、いろいろなことを僕らは言われながらも、だんだん認知の世界でその夢を手離していったり、「夢を持ったから何になるんだ」という、認知的な解釈で夢が評価されてしまったりすることがすごくあります。

ここでは超ストレー卜に「夢のことを考えたら気分がよくなりませんか」ということが言いたいわけです。僕は少なくとも、夢だから非現実的で全然いいわけです。

 

現実的にどれだけそれがリアルにかなうのかとか、「その夢を実現するための期限を決めて、逆算して、いつからやっていくんですか」ということが言いたいのではない。

ただ、そんなことを考えたら超気分よくなるよということを、今この瞬間、自分の気持ちを変えられる思考法として、「夢を考える」ということが、ものすごく大きな価値があるということに気づいてほしいのです。

 

この「夢を思考する」ということを、既存の認知の世界の目標とか根拠とか期限の中に入れず、もっと自由に発想を持ってほしいと思います。

これは次回にもやる「イメージしよう」にも、ちょっとつながるところであります。

何の根拠もなくてもいいので、イメージ的には「もしドラえもんがいたら、何したいだろうか」とか、「ドラえもんに何を頼むかな」とか、ちょっと考えるだけで今、クスクスっとしませんかという話です。それを「ドラえもんなんているわけないでしょう」とか、「ドラえもんというのは、そもそも架空で……」とか、「あれは子どものもので」とか言ってたら、だめでしょうと。

 

ドラえもんがいるか、いないかのディベートをしたいのではなくて、「今、ドラえもんがいたらどんなことがしてもらえるか」と考えたら、気分がよくなる。その現象を採り上げているんですよということです。

 

■「バイブレイン」の人になる

ライフスキルの役割は、フローに持っていくこと以外ない。

フローに持っていけずに、揺らいでとらわれたまま、目標を立ててすることを決めたとします。

夢をたて、夢の期日を決め、ノンフローなあなたは、それを本当に手に入れられると思いますか?
たぶん入れられないでしょう。だから、目標を立てて、するべきことを明確にすることも大事だし、いわゆる通常の認知でいう、あなたが手に入れたい夢があって、期日を決めるのはよし。これは認知の世界。でもそれだけでいいのかというのが大いなる主張なのです。

それを本当に実現し、手に入れていこうと思ったら、あなたのパフォーマンスの質を向上しなくてはいけません。

 

その質を決定しているのは、あなたのこの瞬間、この瞬間、すべての心の状態です。心の状態が、ノンフローのほうに揺らぎととらわれに傾いている時に、目標のために何かをやり、夢をかなえるために何かをやっていたとしても、それというのは質の低い行動と時聞をあなたが過ごしていることだから、目標や夢はかないにくいのです。

 

だから、それとは別に心をフローにして、目標をかなえ、目標を達成するための「Things to do」に臨みましょう。目標をかなえるための、夢をかなえるための期日に向かいましょう。その向かう自分づくりのための別な脳の機能として、まったく関係なく、期限のある夢とかではなく、本当にかなえたい夢とかではない、あなたが自由に描ける夢を持っていたほうが、もしくは夢を考えたほうが、その時あなたはフローになりますよね。

だから別に毎回遣う夢が出てきたっていいわけです。「今、ニューヨークに住めていたらいいけど、冬になったし、ハワイじゃん」とか考えているのも全然オッケーかなという感じです。

だから、そこは「かなえるかどうか」「かなえたい」とかではありません。

 

脳の中にその思考によってある種の波動を生じさせて、目標と夢に向かう自分づくりのための、別な脳の使い方のーつとして、夢について考えるというのがあるのです。だから期限つきの夢とか目標というのと、ちょっと別と思ってください。ただ同じ漢字なんですけど。脳の使い方としては別です。

 

あとはいろいろな方法があります。

本当に制限要素がなくて、「ここに魔法の杖でもあったら、あなたはこの魔法の杖を使ってどんなことをかなえたいですか」とかいうようなことを、ちょっと考えるだけで気分がよくなるということを脳の習慣に持っている。

そうすると外側に持っていかれた時に、自然にちょっとそういうのが働いて、心の状態をフローなほうに持って行って切り替える。

そして、フロー化を起こすことによって、また認知した「何をしなきゃいけないのか」というのに取り組んでいく。そういう認知とライフスキルが自然に両方、働いている感じの人間づくりをしたいわけです。

 

両方の脳が自然に働いている感じで、夢のことを自分の心のために自由に考えることが.できますよ。

 

■        夢について考える体感をする

もし子ともに戻ったら、どんな夢をもう一度、今描きますかというのでもいいでしょうし。でも、それ自体、みんなすごく難しいというのは、やっぱり認知が邪魔するからなんだと思うんです。

 

いろいろな方法で、その夢について考える。

その夢についての夢だしを考える時聞を、あえて持ってもらいたいなと思うんです。友達でもいいですし、家族でもいいですし、こういうライフスキルとかフローの感性の高い人と、何の根拠もなく「こうなったら超いいじゃん」みたいなことを話し合っていく。

 

そういう時に、「やっぱりこういう話してるほうが気持ちいいよね」「いやいや、待てよ。みんな、でもそれなら、こんないくら夢の話をしたって、現実を見ろよ。お前らな、もっと現実を見つめないとダメなんだ。こんな夢のほうに逃げて」……。

違うんです。現実を見て、その現実の中で高いパフォーマンスをやるためには、心だけは現実に持っていかれない。現実を直視しながらも、心は高い「揺らがず・とらわれず」でやる。

そのためにも、夢を考えて気分をよくする。この現象が大事なので、夢について考えたりしゃべりあったりしていることで、気分がよいという体感を、やはりもっともっとっくり出してほしいと思うんです。

そうすると、満員電車の中で具体的に夢のことを考えなくても、「夢を考える」というふうに考えた瞬間、脳の中にエネルギーが生まれて波動が生じます。

 

ただ夢を今までどおり目標で、かなうか・かなわないか、オール・オア・ナッシング、根拠を見つめてとかに定義されちゃっている人は、「夢を考える」「夢について考える」と考えただけでは、何も波動が起きないんです。なぜなら、体感がなくなっているからですね。

 

そういう練習というか、時間を増やして、体惑をぜひ仲間とっくり出してほしいなと思います。

 

■        夢を仲間と一緒にシェアする

感情に気づくライフスキルがあったと思います。この感情に気づくというライフスキルを磨いていないと、その他のライフスキルを思考した時のご褒美、すなわち心に起こる変化、感情の変化、Fの感情が増えるとか、Nの感情がやや軽減するこのこ褒美を感じとれません。

 

感情に気づくという「感情のリスト表」を出して、感情のリス卜表をいつも見て、感情について人と話をしていく。あのライフスキルは永久不滅に、ほかのライフスキルを磨いていくうえでも大事な部分になりますので、またちょっとこれを機会にそこの部分を復習・強化してもらいたいと思います。

 

自由、夢をまず描いて、夢について書き出す、考える、しゃべる。そしてその時にどんな気分がしたのか。もしくは、その夢のことを考えるのに、みんないろいろなブロックがかかっちゃっていますから、ドラえもんを登場させるとか、魔法の杖を登場させるとか、そういうブロックを一回はずしながらも自由に語れる場みたいなものを、自分とか仲間とともに話し合っていくのがいいでしょう。

たった一人で、やっていると、どうしても認知の脳が邪魔して「そんなわけないしな」となりがちですから。割とそういうブロックをはずしやすい仲間と、一度、夢について思い切り語ってみたらどうでしょうか。その体験をすごく大事にしていただいて、「やっぱり夢を考えてると気分いいよなあ」と、みんなでそういう体験を培いながら、夢について考えるということを考える時聞を増やしていく。そうするとライフスキルが磨かれて、皆さんの心をどんなに認知の脳で外界の論理に持って行かれでも、自分で心の変化をつくれるという自信がついてくるようになるのではないかと思います。

 

「夢を持つ」というと「夢を持たなきゃ」「でも、夢を持てないんですよ」となっちゃうから、ライフスキル的に言うと「夢を持つと考える」とか「夢について考える」と考える。というふうに、あえて言いたいなと思います。

 

 


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